通勤時の交通量をチェック
抜け道で通勤時に交通量が多い土地を見分ける
意外と分からない、前面道路の車の交通量。
以前、住宅購入のお手伝いをしたお客様から会社の同僚の方を紹介され、家探しを手伝ってほしいと依頼がありました。
私は情報収集のために事前に見に行ったところ、日当たりもよく周囲も閑静な住宅街なのに、なぜか価格が割安な物件がありました。
不動産に掘り出しものはない。
割安な物件があったら必ずその理由を調べなければ安心してお客様には紹介できません。
さっそく近隣の聞き取りを行いました。
前面道路は4メートル前後で、車2台がすれちがう際には、減速しなければならない広さの道路です。
私が現場を訪れた時には、車はほとんど走っていませんでした。
ところが近所の人に聞き取りを行ってみると意外な事実が判明したのです。
現場から少し離れた幹線道路は通勤時間帯になると渋滞になるため、現場の前の道路が抜け道として使われ、ひっきりなしに車が通るというのです。
これが、安い原因でした。
私は、そのことを告げた上で、この物件を他の物件とともにお客様に紹介しました。
お客様は、この物件を気に入ったのですが、私は一度通勤時間帯の交通量を確認してから買うかどうかを決めてくださいと提案しました。
お客様は自分の目で確認し、
「確かに交通量は多いが、総合的に他の物件と比較してもこの物件が気に入った」
ということで、契約に至りました。
私は、必ず近隣の聞き取りを行っていましたから、未然に問題点は分かりましたが、不動産の売買では、家に住んでから分かるなどということあります。
不動産業者も、すべてを知っているわけではないので、購入を検討する物件の近隣の聞き取りくらいは仲介業者に頼んでみるか、業者が頼りない場合は自分で聞きとるくらいのことはしたいものです。