土地価格値引き交渉の方法と注意点

土地価格、値引き交渉

土地価格、値引きの交渉方法と注意点

「土地価格の値引き交渉をしたいのですが、どうすれば良いのですか?」という質問をされる方が多いようですね。

皆さん、買主から値引き交渉を依頼された仲介業者が、売主に対して、どのように値引き交渉のアプローチをとると思いますか?

これって、私の場合結構神経を使うことですが、やることは単純です。

もし、私が売主もしくは売主から売却を依頼されている業者に値引きができるかどうかを聞く前に、まず買主がいくらだったら買うのか、また間違いなく買えるのかを確認します。

仮に3000万円の土地を欲しいという買主があらわれます。

私の仕事は、その買主に次のことを確認します。

1-年収
2-年齢
3-勤務先
4-勤続年数
5-他の借入れ状況(車のローンなど)
6-住宅建築を含む総予算
7-自己資金(頭金)
8-住宅ローンの月々の返済可能額
等々

上記を確認すれば、その人がいくらくらいの住宅ローン借入ができるかが分かります。

契約しても、もし買主が住宅ローン審査で落ちてしまったら、売主はそれまでの時間と契約の労力、そして契約書に貼る印紙代を無駄にするばかりか、売り止めにしている期間中、他の買主を逃してしまうのです。

ですから、契約する場合に買主が当該物件を購入するにあたって必要な住宅ローンの借り入れができる人であるかを確認します。

次に、仮に売主が値引きをしないと言っても、満額(この場合3000万円)で買う気はあるのかを確認します。

他からも同様の希望がはいってきたら、すぐにでも満額で話を成立させないと物件が逃げてしまう(他者が契約)からです。

値引きしてもらえなければ買わない、というのであれば、いくらだったら購入するのか、買主の希望金額を確認します。

そして、契約を前提として交渉をするのだということを理解してもらい、「物件購入申し込み書」を書いてもらいます。

売主が買主の希望を受けたら、その物件を契約するという確約を取り付けるのです。

大切なことは、売主との交渉する前に、買主と話を煮詰めることです。

仮に私が上記を確認せずに売主に買主の値引き希望を伝えたとすると、どうなるか。

私「100万円値引きできますか?」

売主「その買主、住宅ローン借りられる能力あるの?」

私「分かりません」

売主「100万円値引きすれば、間違いなく契約するの?」

私「聞いてみます」

売主「2950万円で買いたいという人がいるんだけど」

私「えっ?じゃあ100万円の値引きは無理ですよね。

では3000万円の満額で購入できるかどうか確認します」

(と言って、その後依頼者に確認)

私「買主さんが3000万円でオッケーだそうです」

売主「2950万円で希望していた人が、先ほど3000万円でもいいっていうから、そっちで決めたよ」 私「えーっ!」

このようにならならないためにも、購入希望者の購入能力と意思を確認しておく必要があるのです。

そこまで確認するば、あとは話が早いのです。

売主が相場よりも高い価格での売却を希望していて、3000万円という価格が不動産業者から見ても高い、という場合にはさらに売主との交渉が続くわけです。

ただし売り価格を出す時点で、3000万円という周囲の相場なども説明をしています。

3000万円でなければ売れない理由があれば(返済するお金がある等)交渉は厳しくなり、ある程度の期間を要します。