業者から直接土地を購入する場合の注意点

売主が業者で「売主直の売買で仲介手数料がかかりません」といった売り込みにはメリットとデメリットがあります。

メリットは仲介業者が入らない分、仲介手数料を支払う必要がないこと。

デメリットは売主に都合が悪いことを隠されてしまう危険が高くなること。

また、仲介手数料を払わない分を土地の価格に上乗せされてしまえば結果的にメリットがなくなる。

不動産の売買に絡むトラブルで裁判になり、最終的に仲介業者の調査不足や注意を怠ったことで仲介業者が買主に賠償するといったケースがあります。

見方を変えれば、仲介業者はそのようなケースを避けるためにも注意深く物件の調査を行い、問題点や指摘事項があれば「重要事項の説明」に記載し買主に告知するわけです。

これは物件の現場や周辺の問題点だけでなく、登記の内容においてまで調査をします。

そして、いざ決済（現金を払い所有権の移転を行う）日まで、問題が解決しない場合は（たとえば抵当権が外せない等）は決済を見送るなどの対応が必要となります。

しかし、その仲介に入る中立的な立場の人が不在で、売主が「抵当権は数日後に間違いなく外れます」などと、買主を言いくるめるような対応が一番心配です。

売り主から直接不動産を購入するということは良いことばかりではなく、リスクも伴うことを知っておく必要があります。